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コロナ禍でも強い、導入の摩擦が少ないSaaS銘柄はどれか

コロナの影響で各国がロックダウン、日本は自粛要請が出るなかで企業の営業活動の停滞が懸念されています。
対面で商談ができない、もしくはクライアントが対面で会議ができないということは、
営業活動に遅れが出たり決裁に時間がかかったりすることにつながり、企業の受注は鈍るはずです。

しかし、そうした中でも一部のSaaS企業の受注は好調であり、良い決算、良いガイダンスを出しました。
予想を上回るどころか、ガイダンスを上方修正した企業も出たほどでした。


では、どういったファクターが業績を押し上げたのでしょう?

1)クラウド化とデジタル化

1つはこの状況下でクラウド化、デジタル化をせざるを得なくなったことが挙げられます。
WFHでもネットさえつながっていれば支障なく業務が進む。いちいちVPNに接続して重たいなか作業をするのでは仕事になりません。

もしくはそうしたクラウド化、デジタル化を支えるためのインフラ整備やセキュリティ対策もそうです。
また、小売であればお店に人がこないからECに頼らざるを得ない。

具体的にはShopify、Wix、Datadog、Twilio、Fastly、Okta、Zoom Video、RingCentral、Microsoft、Slack、Atlassian、Salesforceなどです。
日本株であればChatwork、HENNGE、BASE、楽天(市場)、弁護士ドットコム(クラウドサイン)、サイボウズ(kintone)などでしょう。


2)摩擦が少ない(low-friction)導入と拡大(land and expand)

今回の決算で特に目立ったキーワードがlow-friction land and expandです。
要は、大して営業しなくても、サポートしなくても
クライアントがセルフサービスでどんどん導入してくれるような摩擦の少ない製品のことを指しています。

こうした性質をもつ製品は営業が封鎖された現状においても力強い成長を示しました。
具体的にはShopify、Wix、Datadog、Twilio、Fastly、Atlassianは決算も良く、低摩擦の製品です。
また、Okta、Zoom Video、CrowdStrikeも決算はまだですが、低摩擦であることから良い結果が期待されます。


低摩擦の具体例についてわかりやすいのはZoom Videoかもしれません。

Zoom Videoはメールアドレス(またはGoogleアカウントやFacebookアカウント)でアカウントをつくり、
ミーティング日時をセットしてURLを発行、会議相手にURLを渡すだけですぐにビデオ会議をはじめられます。
数分あれば使える。しかも利用する人数が限定的なうちは無料で利用することができる。

CrowdStrikeも同様です。従業員に指定のクライアントをインストールしてもらえばセキュリティ対策が作動します。
PCのメモリは食わず、動作が不安定になることもありません。

Wixもサインナップすればすぐにウェブサイトの構築画面に進むことができます。
パワーポイントが使える人であれば誰でもウェブサイトを作れるでしょう。


こうしたサービスは使っているうちに利便性の虜になり、気づけば社内全体でフル活用するようになっていたということが多い。
たとえばZoom Videoであれば、はじめは社内の限られた人たちが使っていたけれど、徐々にバイラルで広まっていき、
気づけば全社の標準ツールになっていたということが多いと思います。

はじめは無料からスタートし、限られたユーザーが使うことで少額の課金がされ、社内の標準ツールとして既成事実化されていく。
こうしたプロセスを辿ると、年契約額が大きくなることには「いまさら使わないなんて考えられない」となるから、決裁を通すのも楽です。
つまり、がっつりと営業活動をしなくても勝手に金額ベースのリテンションレートがあがってくということです。

日本株でいえば、HENNGEやサイボウズ、クラウドサインはlow-friction land and expandの性質を持つでしょう。


逆にSalesforceのような製品は導入までの摩擦が大きいです。
導入するなら一気呵成で入れなければいけないし、項目整備、使い方のレクチャーなど重たいタスクが続きます。
決算がどうなるかは注目されます。

また、SaaSとは違いますがガイダンスが悪かったAlteryxも高摩擦な製品だと思われます。
以前までは高い成長率を叩き出していました。


もちろん、高摩擦のSaaSが悪いというわけではありません。
営業がのびのびと動き回れるようになれば、また成長を取り戻すでしょう。

しかし、まだしばらくは他人との接触が推奨されない時期が続きます。
そうした中でも着実に数字を積み上げられるのは低摩擦なプロダクトなのです。

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